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南極大陸を除く全世界の森林・草原・高山など、ほぼ全ての陸上環境に分布する。広い分布域を持つものもいれば、その地域の環境に特異的に適応したものもいる。日本では250種類ほどが知られている。
おもな特徴としては以下のようなものがあるが、ガとの明確な区別点はなく、総合的なものとして判断する。強いて区別点を上げると、触角の形状の相違点である。チョウの触角は、先端がふくらんでいて、ガの触角はクシ状や糸状を呈している。日本における約2,700種のチョウやガは、これで区別できる。
- 卵 - 幼虫 - 蛹 - 成虫という完全変態をおこなう。幼虫は外見や行動によってアオムシ、イモムシ、ケムシなどと呼ばれる。
- 幼虫はほとんどが植物食で、種類によって食べる植物(食草)がほぼ決まっている。ただしシジミチョウ類には例外的なものが多い。
- 蛹は尾部だけでぶら下がる垂蛹(すいよう)と、胸に帯糸をつけて体を上向きにする帯蛹(たいよう)に大別できる。ただしセセリチョウやシジミチョウなどには例外もある。
- 成虫の4枚の翅(はね)は鱗粉や毛でおおわれる。ただしマダラチョウは部分的に鱗粉を欠く。
- 成虫の触角は細長くまっすぐ伸び、先端が棍棒状にふくらむ。セセリチョウの中には先端が再び細くとがり筆形となるものもいる。
- 成虫の口はストロー状に細長く伸びており口吻と呼ばれる。花の蜜や樹液、果汁など水分を吸う。
- 昼に行動する種類が多い。
一般に、チョウの翅は細い体に比べて著しく大きく、カラフルな色彩で人目に付きやすいため、身近な昆虫として古くから親しまれている。研究者もプロ・アマチュアを問わず数多く、大阪府立大学や京都大学など研究機関も各地にある。
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